一般社団法人 星月

改葬方法の基礎知識と実践

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改葬方法の基礎知識と実践

改葬方法の基礎知識と実践

近年、終活において改葬への関心が高まっています。改葬とは、故人の遺骨を新たな場所に移すことを指します。これには多くの理由があり、例えば、墓地の管理問題や、家族のライフスタイルの変化、さらには心の整理を求める場合などが挙げられます。本ブログでは、改葬の基礎知識を深めるための情報を提供し、具体的な実践方法や注意点について詳しく解説します。

目次

    近年の終活: 改葬の必要性を再考する

    改葬とは、埋葬されている故人の遺骨を取り出し、別のお墓に移動させることで、お墓の引越しのことをいいます。改葬件数は、2022年に151,076件(厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例」)と発表されており、年々増加傾向にあります。注目されている背景には、世代間での価値観の変化や、家族構成の変化、または墓地の管理に関する問題などが挙げられますが、多くの場合、お墓の後継ぎがいない、親の墓が遠方にあるため、子供たちが参るのが難しいといった理由から改葬を選ばれることが増えています。また、心の整理を求める場合や、新たな場所での供養を望む前向きなケースも見られます。改葬の手続きは法律や地域ごとの慣習に依存しますが、家族全体で話し合い、一番良い選択は何か見つけるために、しっかりと情報収集しましょう。

    改葬の種類

    改葬には大きく3つの方法があるので、順に紹介していきます。

     

    ●ご遺骨のみ改葬

    一番一般的な改葬方法は、ご遺骨だけを改葬する方法です。今ある墓石は撤去し、墓所は更地に戻します。改葬後は、お墓を新設する・永代供養墓に納骨する・海洋散骨・自宅供養などを選択します。

     

    ●ご遺骨と墓石を一緒に改葬

    ご遺骨と一緒に、今あるお墓の墓石も一緒に改葬する方法です。墓石があった墓所は更地に戻します。
    今ある墓石を移動する場合、墓石を改葬先の新しい墓地まで運搬することになりますが、墓石は重量があるり工賃がかかるものなので、複数の業者で見積りを比較検討することをおすすめします。
    また、今ある墓石が改葬先の墓所の大きさと合わない場合は、墓石を加工する作業がプラスで発生することもあります。
    墓石の受入れができない墓地もあるため、墓石を移設したいとお考えの方は、墓石の持込みが可能な区画があるかなどについて、改葬先の墓地管理者に確認をしておくことが必要です。

     

    ●ご遺骨の一部分だけを改葬(=分骨)

    今あるお墓から、ご遺骨の内の一部を取り出すことも改葬になります。この方法は分骨と呼ばれ、親の遺骨を兄弟姉妹で分けたい場合や、手元供養のために残したい場合に利用されます。残されたご遺骨はそのまま、お墓のなかでお眠りいただくことになります。

     

    改葬は、お墓を別の場所に移動(納骨堂も含む)、または作ることを言います。             墓じまいは、既存のお墓をなくしてしまうことです。                         改葬する多くの場合、元のお墓の場所は更地に戻す『墓じまい』を行う必要があることから、改葬と墓じまいが混同されることがありますが、別物なので注意しましょう。

    改葬を行うメリットとデメリット

    《メリット》

    ●お墓参りの利便性があがる

    遠方にあるお墓を、自宅に近い地域の寺院や霊園に改葬することによって、お墓にアクセスしやすくなります。お墓参りをしなければならないと考えて帰省するのではなく、日常の中で立ち寄ることができるようになります。

     

    ●後継者問題の解決

    改葬先に永代供養のお墓を選択した場合、お墓を継ぐ人がいなくても供養をし続けてもらえるので安心です。また、子や孫がいる場合であっても、お墓の管理にかかる負担をかけたくないと考える場合も、改葬することによって負担をなくせます。

     

    ●管理料などを抑えることができる

    お墓を管理している間は、霊園の使用料や管理料などの費用が継続的にかかり続けることになります。
    改葬した場合、選択した供養の方法にもよりますが、毎年支払わなければならない維持費は発生しません。

     

    《デメリット》

    ●費用や手間がかかる

    改葬には、今あるお墓を撤去・現状復帰をして、改葬先を用意する必要があります。現在のお墓の管理者である寺院や霊園のご理解を得るほかに、改葬を行うにはさまざまな申請が必要になりますし、作業の費用や新しいお墓の購入費用がかかります。

     

    ●トラブルの可能性

    改葬により離檀する際に寺院と問題が起きたり、親族が改葬を反対したり、色んなトラブルの可能性があります。いきなり報告すると角が立つこともあるため、少しずつ話し合いながら理解してもらいましょう。

     

    ●将来遺骨が拾えない可能性

    改葬後、新しい埋葬方法によっては、遺骨を回収できない可能性があります。将来、何らかの理由によって遺骨を回収したいと考えたとしても、骨壷から出して埋葬する樹木葬や海洋散骨、他の人と合祀する永代供養墓などの場合には対応できません。

    最後に・・・

    改葬にはいろんな方法がありますが、大切なのは改葬して良かった、と思えることです。現在のお墓で負担を感じているならば、メリット・デメリットをよく考え、親族でよく話し合って一番良い選択は何か考えてみましょう。

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