ペットのお葬式の新しいニーズ
現代社会において、ペットは私たちの家族の一員として、一緒に生き、毎日の生活を彩っています。しかし、ペットの寿命は人間よりも短く、いずれはお別れの時が訪れます。そのため、近年は終活の一環として、ペットとの思い出を大切にするためのセレモニーが注目を集めています。
本ブログでは、ペットのお葬式におけるサービスについて詳しく探っていきます。ペットとの別れを迎える時に、どのように心を整え、最良の選択をするかを共に考えていきましょう。
目次
ペット葬とは
ペット葬は、ペットが息を引き取った際にお葬式や火葬、納骨をおこなうことです。
通夜までおこなうことは少ないですが、お葬式、火葬、納骨など、人間を見送るのと同様、丁寧にペットを弔います。最後までペットを見送って供養するためだけの儀式ではなく、大切な家族の死を受け入れ、気持ちの整理をする飼い主のための儀式とも言えるでしょう。
ペットのお葬式が注目された背景とは?
ペットのお葬式が注目される背景には、現代のライフスタイルが影響しており、ペットを単なる動物ではなく、家族の一員として認識する傾向が強まっています。かわいがるペット(愛玩動物)という考えから、「人間と共に生活し、精神的・身体的な支えとなる動物」である、コンパニオン・アニマル(伴侶動物)とう考え方になってきています。このような価値観の変化により、ペットの死に対する感情も変わり、より丁寧な見送り方が求められるようになりました。
さらに、終活を意識する人々が増えたことも一因であり、ペットのお葬式を計画的に考える機会が増えているのです。今後もペット葬のニーズはどんどん大きくなっていくと思われます。
大切に見送るための選択肢
お葬式を行うと決めた場合、その後の埋葬をどうするかによって、選ぶ葬儀社や火葬場が違ってきます。
◉個別火葬
ペット霊園などに納骨する、自宅の庭に埋葬する、ペンダントなどで手元供養したいなど、遺骨を自身で供養したい場合は、自身のペットだけで火葬をする「個別火葬」を選びましょう。
民間企業によっては、お骨上げにも立ち会える「立ち会い火葬」や、火葬炉を搭載した専用の移動火葬車で自宅まで訪問する「訪問火葬」などがあります。
◉合同火葬
費用を抑えたい、お墓など供養場所を用意するのが難しい場合は、「合同火葬」を選びましょう。
合同火葬は、他のペットと一緒に火葬をし、共同墓地に埋葬するため、ご遺骨をもらうことはできません。また、火葬にする日時が指定されるため、お葬式をしてあげたい場合は、事前に執り行ってから火葬場に向かいましょう。
ペットのお葬式・セレモニー
ペットのお葬式は人と違い、特に流れが決まっているわけではありません。祭壇を組んで、宗教者を招き、読経・焼香をするなど、人のお葬式に近いスタイルもあれば、家族や友人と一緒に思い出を語ったり、小さいころからの写真や動画を編集して、メモリアル動画を鑑賞するスタイルもあります。
体をきれいにしてあげ、安置する箱などに寝かせてあげたら、かわいらしいお花をいれたり、好きだったおやつを用意したりするといいかもしてません。ペットのお葬式はただの儀式ではなく、愛する家族との最後彩る重要な時間です。心温まるセレモニーを通じて、今まで一緒に過ごした思い出を大切にする時間にしましょう。
高まるニーズに応えた進化
ペットの個性を尊重し、好きだったおもちゃや、思い出の場所を用いたセレモニーなどオーダーメイドのプランが増えている中、その後の選択も多様化してきています。
ペットととの思い出を残す、メモリアルグッズの一部をご紹介します。
◉遺骨を使用したアイテム
遺骨を加工せずに、アクセサリーやキーホルダーの中に入れて身につけるものや、遺骨を加工してダイヤモンドなどの宝石にするものがあります。
◉毛を使用したアイテム
毛をクリスタルなどの中に封入するアイテムです。返骨がない合同火葬を希望している場合でも、事前に少しカットしておくことで、ペットを身近に感じることができるアイテムが作成できます。
◉写真や手形を使用したアイテム
フォトフレーム、ブランケット、クッション、時計、マグカップなど、お気に入りの写真や手形などを活用してアイテムを作成します。
◉ぬいぐるみ
ペットそっくりに等身大のぬいぐるみを作成できます。高価なものだと、30万円以上するものもあります。
◉仏壇・仏具
かわいらしい色味とサイズ感の仏壇・仏具や、写真を印刷した骨壺などがあります。
最後に・・・
ペットとの別れは、心に深い傷を残しますが、いつかは必ず訪れることなので、愛する存在を見送るための準備を整えることが重要です。万が一の時に、あわただしく選択したことで後悔をしない為にも、どのようにお別れを迎えるか、一緒に考えることで心が整い、最良の選択につなげることができるでしょう。