亡くなった後の携帯解約手続き
親族が亡くなったときの手続きは多くありますが、その中のひとつが故人の携帯電話の解約です。
故人の携帯電話は解約手続きをしなければ、そのまま利用料金がかかり続けてしまいます。また、携帯電話は個人情報が多く含まれているため、適切に対処することが求められます。このブログでは、亡くなった後に携帯電話をどのように解約するかについて解説します。
目次
解約はすぐのほうがいいのか?
携帯電話は、持ち主の死亡とともに自動で解約されるわけではないので、親族が契約先のキャリアにて携帯電話の解約手続きをしなければなりません。
しかし、すぐに解約すればいいというわけではありません。故人がネット銀行やネット証券を使っていた場合、すぐに携帯電話を解約してしまうとIDやアカウントを調べることができなくなってしまいますので、注意してください。また、故人の友人や知人等へ亡くなった事実を伝える目的で、少しの間だけ契約を残しておいた方がいい場合もあります。利用料金がかかるため、あまりにも長い間残しておくのは負担になりますが、情報が整理できてから解約した方がいいかもしれません。
解約の手順
解約の手続きは、書類を持って直接店頭に出向いて行う必要があります。
また、キャリアによっては持ち主が死亡した後も、家族などが名義変更手続きをして携帯電話をそのまま使い続けることも可能です。
◉来店を予約する
電話やwebなどから該当の携帯電話会社のショップに、契約者が亡くなったこと、及び契約を解約したいことを伝えて予約を取ります。この時に必要書類等や契約内容についても確認しましょう。
※故人が利用していた携帯電話の端末が見つからず、契約キャリアがわからない可能性もあり得ます。
そのようなケースでは、契約書類を探すか、利用料金の引き落とし口座の通帳記帳をすれば、契約キャリアがわかります。
◉必要なものを準備する
解約するのに必要なものは、大手3社ともほぼ共通しています。細かな点は、予約時に確認しましょう。
●携帯電話の契約者が死亡したことを証明できる書類
除籍謄本、葬儀の礼状、死亡診断書など。コピーで大丈夫です。
●手続きをしに店頭に行く人の身分証明書、認印
運転免許証、マイナンバーカードなど。
●解約する携帯電話のカードチップと携帯電話端末
SIMカード、UIMカード、USIMカード、auICカードなど。
これらは通常、携帯電話に入ったままになっています。
※来店者が家族以外の場合は、関係性を証明できる書類が必要な場合があります。
◉ショップにて手続きを行う
予約した日時にショップに出向き、解約手続きをおこないます。途中解約をすると違約金や手数料が発生する契約であっても、持ち主死亡による解約では費用はかかりません。
ただし、端末代金が未払いの場合は、引き続き分割払いにするか、一括で返済します。
注意点
◉携帯電話会社のポイントは引き継げない
故人の携帯電話を名義変更して使い続ける場合も、携帯電話各社が提供しているポイントは引き継げないケースが多いのでご注意ください。
◉データのバックアップを取っておく
故人の携帯電話に保存されている写真や各種データは、バックアップを取っておくと安心です。スマホや携帯電話は数十年にもわたってデータを保存するためには設計されていないため、携帯電話を形見として残していても、後々中のデータが破損し見られなくなる恐れもあるからです。
名義変更をして家族が承継して使用する場合は、携帯電話は初期化されデータがすべて消えてしまいます。
◉家族が使用する携帯電話の名義人も確認する
世帯主が亡くなったケースなどでは、故人の携帯電話だけでなく、家族が使用している携帯電話の名義人も確認しておきましょう。
家族が使用している携帯電話の名義人が故人だった場合、携帯電話を使い続けるには承継手続きや支払い方法を変更しなければなりません。
◉インターネット回線の名義変更・解約手続きも必要
故人が携帯電話とインターネット回線をセットで契約し割引を受けていたとしても、死亡後の名義変更もしくは解約は携帯電話と、インターネット回線のそれぞれ両方で手続きしなければなりません。
携帯電話を解約しただけでは、同会社のインターネット回線の手続きは完了していないのでご注意ください。
最後に・・・
亡くなった直後は、葬儀や精算等の手続きに追われ、故人の携帯電話の解約を忘れがちです。
契約者が亡くなったとしても自動的に携帯電話が解約されることはありませんので、忘れずにしっかりと解約手続きを行うようにしましょう。